いろいろ見ました。

天才マックスの世界


【あらすじ】
マックスは名門・ラシュモア校の奨学生。小学2年生の時にかきあげた脚本が評価されて入学を許可された、そんな才能豊かな少年である。入学後、マックスは19ものクラブを掛け持ちして、精力的な活動を続けていた。しかし、成績はおちるばかり……。ついに退学を持ち出されるようになる。
そんな中、マックスは「恋」と「友情」に出会うのだった。

うわあ、おもしろい。最高だ!と思っていたら、ウェス・アンダーソン監督の作品だった。
この方、ものすごくパッケージで心を掴んでくる。
ムーンライズ・キングダムはすごく見たくていた作品でした。結局見ていないのだけれど、この天才マックスの世界は非常におもしろかったのでやっぱり見てみたい。

この映画の何が最高だったかって、なんともまっすぐな青春がここには描かれていること。
まっすぐな青春が描かれている作品はたくさんあるけれど、この作品ではそれがどんな年齢の人にも訪れていること、それが非常に素晴らしい。
青春は誰にでも、どこにでも降ってくる。好奇心を失わなければ。
そんなことを伝えてくれるいい映画でした。
それなりに重い話なんですが、コメディタッチで描かれるのでライトに見ることができます。
盛大に笑かせてもらいました。おすすめです。







ベロニカは死ぬことにした

【あらすじ】
自殺をはかった女性・トワはサナトリウムで目覚める。そこで彼女は「あと7日間の命だ」と医者から宣告を受ける。トワはサナトリウムの中で生きることについて見つめなおす――

すばらしいがっかり感をわたしにくだすった映画。
これは久しぶりにハズレらしいハズレを引きました。
しかし、不思議と原作は素晴らしいんだろうなと感じさせられました。

しかし、断っておきたいのはこの映画が残念だったのは脚本と演出のせいであり、役者さんたちについては非常にすばらしかった、ということです。
トワを演じていた真木よう子さんの演技なんて本当に素晴らしかったし、鬼気迫るものがありました。そこまでしてれているのに、それを端から台無しにしていく脚本と台本
こんなにマイナス方向にすごい脚本と台本は久しぶりに見ました。
原作をメディアミックスするということは一つの解釈であり、それを作り上げる人間の頭の中が反映されるものです。これは監督の原作の読み込みが全く足りていなかったことと、監督自体の貧困な思考が為したものでしょう。
気になるのが、このキャッチコピー「本当に幸せなセックス、したことある?」である。
どうやらもともとは「私の世界にはなんでもあるけどなんにもないの」だったようで、
DVD販売時にこのキャッチコピーが設定されたようです。
これって、このキャッチコピーって真木さんの濡れ場が話題になったことがきっかけなんですかね。
この映画の悪いところってまさにこのキャッチコピーにあらわれていて、全てをセックスによって片付けようとしたことなんですよね。きっと原作ってこういうこと言いたかったわけではないんだろうな、ともやもやした気持になりました。
でも一言で表すなら、この映画は下卑ていた。これに尽きます。


鴨川ホルモー

【あらすじ】主人公・安部は2郎してようやく京都大学に合格。はっきり言って冴えない男。
そんな男が謎のサークル「青龍会」に入会することに。
その青龍会、とにかく普通のサークルじゃなかった!!!!
青龍会の実態は……“オニ”を使った謎の「ホルモー」なる神事を兼ねた競技を行う集団!!!!!
青春「ホルモー」劇、ここにあり!!



全然期待してなかったんですがすっごく、すっごく!面白かったです。
ひとしきり笑わせてもらいました。
まさに青春です。青春がつめこまれていました。この映画には。
この映画は本当に混沌として、ファンタジーやら京都やら日本神話やら怠惰な学生生活やら痴話喧嘩、メガネっ娘やらやら突っ込んでくるのですごく異様。でも、でも!突き詰めればこれは青春スポ根劇なのです。
最近のスポ根系というとなんだろう、「エースをねらえ」とか「アタック№1」とかですかね。最近だと「ちはやふる」とか。
とにかく、ああいう勝負に勝つための努力、その中で生まれてくる人間関係、挫折……そういうものが根底にあるのです。

ストーリー自体は阿呆の極みみたいなものに見えますが、でも、そこにはきっちり青春が描かれている。自堕落ながらも、成長していく主人公たちの様は非常に好感が持てました。

それにしても栗山千秋がかわいい。すばらしい。
あと、オニがピクミンみたいで可愛かったです^^